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精白と精米の違いが理解できない古川修センセイ

文責はすべて、酒たまねぎや店主の木下隆義にございます


 

平成17年7月22日金曜日晴れ ×
 酒を造る時にどのようなお米で造ったかをあらわすのにお米の品種と同時に「精米歩合」「精白歩合」がよく使われています。(精米歩合の方が一般的と思います)よく知られているように精米歩合30%だと70%を磨いて残りの30%で仕込んでいるということになります。これが、精白歩合だと逆になり、精白歩合30%だと磨いたのが30%で、残った70%で仕込んだいうことになります。つまり、精米歩合30%の場合は精白歩合70%と同じ内容表示になります。
 下記は酒の本まで出しているある古川修ダイセンセイが書いている「私のスーパーグルメ術」とかいう日記よりの引用です。
6月30日の日記より引用)保存判
今年の造りの80%精白の山田錦と雄町の米違いバージョン。
山廃造り70%精白の山田錦と雄町の米違いバージョン。
60%精白の吟吹雪。
それに、豪華なラインが秋鹿の最高峰である、
嘉村壱号田の2001年から2004年までのビンテージごとの比較。
80%精白のものは、
昨年よりも山田錦と雄町の違いが少なく感じられた。


7月20日の日記より引用)保存判
秋鹿『精米80%山田錦』2004年醸造年度
秋鹿『精米80%雄町』2004年醸造年度
秋鹿『みぞょ貭もよう』2004年醸造年度
秋鹿『純米無濾過特別純米原酒もへじ』2004年醸造年度
秋鹿『精米70%山廃』2002年醸造年度
略)
精米80%のものは、栓を開けて3週間は経過していた。


7月22日の日記より引用)保存判
最後に「もへじ」と
「嘉村壱号田(かむらいちごうでん)」を飲む。
これは、どちらも無農薬栽培の山田錦を使っているが、
「もへじ」は60%精白で「嘉村壱号田」は50%精白。
また、同じ無農薬栽培といっても
嘉村壱号田のほうが、より自然に近い育て方で、
山田錦を逞しく育てている。

引用終わり

 同じ方の日記に精米と精白という2つの表示方法が出て来ます。現在は、お酒のラベルなどには精米歩合で表示する場合が多いですので、7月20日の日記の精米という表示は酒の瓶のラベル表示をそのまま転載したものと思われます。そして、その日の日記には精米80%と精米表示を使っています。つまり、酒の本まで出されているこのセンセイは精米と精白の意味を理解せずに、二つは同じと思って使っているのではないでしょうか。それでないとセンセイの二つの単語の使い方に説明ができません。
なにしろ精白80%ではなく精白50%のお酒がこの蔵元さんの最高峰と書いてあるのです。(何度も書きますが、センセイの書かれている精白80%だと精米歩合20%!というお酒ということになります。確かに、造ろうと思えば造れる事は造れるでしょうが秋鹿さんで造っているのでしょうか・・・・)

 普通の方と違って、酒の本まで出しているダイセンセイなのですから、大なり小なり一応社会的な影響もあるでしょう。センセイの「精白」というアホな使い方を信じてしまったおかげでどこかで恥をかくバカも出てくるかも知れません。難しい言葉でいろいろとお酒の事を書く前に、こういった基本的なことを理解された方がよいとおもうのですが、いかがでしょう。(まあ、過去には基本的な事も何もわからずにあのトンデモ本の「大吟醸バガボンド」を書いた島内景二ダイセンセイもいらっしゃいましたが)

 最初の日記の日付けから三週間以上経過しているわけです。センセイのお近くにはこういった事を指摘される方はいらっしゃらないのでしょうか。このままだと、まるで、フィロキセラという害虫について「フィロキセラという虫による」とか書いているところもあれば「フィロキセラ菌」とかでたらめな箇所が軒並み出てきていた「ワインの常識」というとんでも本を書いたあの自称日本酒の専門家?の稲垣畫美氏なみでしょうか・・・・

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