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オランダ愚民政策と現代日本との類似性

文責はすべて、酒たまねぎや店主の木下隆義にございます


平成18年5月10日水曜日くもり △
 人間にとって最も重要なるべき高貴なる精神の教育すなわち、
 (イ)教師や父母長上に対する尊敬、
 (ロ)貧しきものをいたわり助けること、
 (ハ)傲慢でないこと、
 (ニ)下層のものを軽蔑しないこと、
 (ホ)社会生活において人間は常に礼儀正しくなければならぬこと

などの精神教育はなされなかった。

 そして、<人間としての高貴な情操や意志を涵養するようなものはもとより、民族の神話、伝説、童話、英雄譚など一つだってありはしません。それどころか童謡童詩さえほとんど載せていないのですから、ひどい限りといわねばなりません。つまり、ここでは「教育とは読み書き算盤なり」を少しもでていなかったのです。>

 これらはどこのことか。まるで、戦後占領軍により戦前を否定させられたままの現代の日本の国の教育ではないだろうかと思うほど類似性があります。ところが、これらの言葉はオランダのインドネシアのおける愚民政策について「日本占領下バリ島からの報告」という本に書かれていることです。日本による「教育状況報告書」に「人間から魂の覚醒を防圧するために、インドネシアから精神の教育をも奪いとってしまった」と書かれている、オランダのインドネシア統治時代の教育についてのこの本に引用されている文章です。
この引用文の前には下記のような文章があります。
以下引用
 子供を導いてどこへつれていくのか、その方向というものがここの教育には全然たっていなかったのです。為政者のオランダにはもちろんはっきりとしていたにちがいない。
人間としての自主性、民族としての自覚をもたぬものをつくりあげる、れがオランダが腹中ふかくかくしていた教育の意図であったにちがいありません。前述の説明を通しても、学兄にはそれが御理解になられたことと思われますが、こちらの教科書にはそれが実にはっきりと出ているのです。
引用終わり
 いかがでしょう。文中の「オランダ」を「アメリカ」もしくは「日教組」「左翼マスコミ」などに置き換えれば今の我が国の現状にそっくりだと思われませんか。オランダはインドネシアにおいて三百五十年間の統治の間、徹底的な愚民政策をとりました。そのオランダの愚民政策に基づくこのての本が後年になって書かれたものが多い中、この本は当時の日本が大東亜戦争時に統治していたインドネシアに昭和17年7月より昭和19年12月に至る二年半、民政部文教課長の職にあった鈴木政平氏が、内地の学兄宛の報告として書き綴ったものを、後年、そのままの形で本にしたものです。
 この本には、鈴木氏がいかに小さなことまで気を配りながら教育者としてインドネシアの人々と接したかが書かれていると同時に、インドネシアにおいて三百五十年間文盲政策をとったオランダによる愚民政策統治のひどさと巧妙さなどを確かなその目でみた経験と具体的な数字で書き表しています。

 精神、教育についてこのオランダとまったく同じ政策をとったのが戦後のGHQの政策でした。我が国を弱体化させるためにはどうすればよいかという政策でした。我が国国民が日本人としての誇りを持ち一丸となることを恐れたのです。それをさせないためには、その民族の正しい歴史、神話、英雄譚なども教えず、道徳教育もおろそかにし、国旗、国歌なども歌わさない、そして徹底的な情報操作でした。教育現場においては左翼陣営に乗っ取られた日教組、朝日新聞、TBS、NHKなどのマスコミによりその影響が終戦後六十年以上も続いています。
 それは「愛国心養う教育しない」という佐賀県教職員組合などの「教育の危機宣言」を発表(毎日新聞2006年4月29日)などでも明らかなように、我が国からナショナリティーというものを奪おうとしているのです。政治的意図、イデオロギーに左右された我が国の戦後教育の姿です。
 大東亜戦争によりオランダのインドネシアの愚民政策を止めさせた我が国が、その大東亜戦争に負けたことにより、もののみごとにアメリカと左翼陣営による愚民政策が続き、日本国民としての誇り、道徳心などを奪い取っているのです。その異常な教育政策に気がついてないのは日本国民だけなのです。

 この本には鈴木氏だけではなく、多くの日本人がいかに情熱を持って教育にあたっていたかが書かれている。

そして、
 
教育とは、知識を授けたり技術をみがいたりするだけのものじゃあない。読み書き算盤などは教育のほんの一部分でしかない。教育は人間をつくるものである(ここでは国民をつくるものだとはいえません)。人間生活が精神の統制かにあることは、つまり知識、行為、身体が精神の統制下に全一体として成り立っていることは、諸君にもわかるだろう。
 君たちのやってきたのは、この人間のほんの一部分の教育でしかなかった。極端にいえば人間的な不具者をつくる教育にすぎなかったものだ。

 これは先にあげた引用文の後に書かれているインドネシア人の教員の人たちへの鈴木氏の言葉です。鈴木氏がどのような姿勢でインドネシアの人々に接していたかがよくわかる文章です。
今でも我が国の教育に携わっている多くの皆様に聞いていただきたい言葉でもあります。

 三百五十年間にわたってオランダがインドネシアにおいてとってきた愚民政策と全く同じことが現在の我が国においておこなわれているということです。

 我が国も少しでも早く普通の国になってほしいものです。

引用および参考書籍
「日本占領下 バリ島からの報告」鈴木政平著 草思社
「戦後教科書から消された人々」濤川栄太著 ごま書房
「抹殺された大東亜戦争」藤岡寛次 明成社

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