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韓国軍にも慰安婦制度
文責はすべて、酒たまねぎや店主の木下隆義にございます。
朝鮮戦争時の韓国軍にも慰安婦制度 韓国の研究者発表 2002/02/24
朝鮮戦争時の韓国軍にも慰安婦制度があったことが23日、立命館大学(京都市北区)
で開かれている「東アジアの平和と人権」国際シンポジウム日本大会(朝日新聞社後援)
で明らかにされた。韓国軍慰安婦について日本で公になったのは初めて。
発表した韓国・ 慶南大客員教授の金貴玉(キム・ギオク)さん(40)=社会学=は「日本軍の慰安婦
制度をまねたものではないか」とみている。
金さんは96年、離散家族のインタビューの中で、「50年10月、韓国軍の捕虜に なり、軍慰安隊の女性と出会った」という男性の証言を得た。以後5年間インタビューを
重ね、「直接慰安所を利用した」「軍に拉致されて慰安婦にされかかった」という男女8
人の証言を聞いた。
さらに金さんは、韓国の陸軍本部が56年に編さんした公文書『後方戦史(人事編)』
に「固定式慰安所−特殊慰安隊」の記述を見つけた。設置目的として「異性に対するあこ
がれから引き起こされる生理作用による性格の変化等により、抑うつ症及びその他支障を
来す事を予防するため」とあり、4カ所、89人の慰安婦が52年だけで20万4560回の慰安を行った、と記す特殊慰安隊実績統計表が付されている。
証言と併せ、軍隊が直接経営していた慰安所があった、と金さんは結論づけた。
軍関係者の証言の中には、軍の補給品は第1から第4までしかないのに、「第5種補給
品」の受領指令があり、一個中隊に「昼間8時間の制限で6人の慰安婦があてがわれた」
とする内容のものもある。
どんな人が慰安婦になったかは明らかではないが、朝鮮戦争時に娼婦(しょうふ)が急
増し、30万人にも及んだことから、金さんは「戦時の強姦(ごうかん)や夫の戦死がき
っかけで慰安婦になった民間人も少なくない」と見ている。
金さんは「設置主体だった陸軍の幹部の多くは日本軍の経験者だった。韓国軍の慰安婦
が名乗り出るためには、日本軍慰安婦問題の解決が欠かせない。韓国政府と、当時軍統帥
権を握っていた米国の責任も追及したい」と話している。
◇
大阪外国語大学の藤目ゆき助教授(歴史学)の話 非常に重要な報告だ。軍慰安婦につ
いては、韓国でもほとんど知られておらず、発見といっていい。韓国にいて韓国軍の暗部
を問うのは難しい。同胞の女性を性奴隷化した自国社会を直接問うことになるからだ。
アジア女性史研究の上でも、軍慰安婦と現在の軍事基地周辺での性暴力がどのようにつな
がっているのかを知る助けになる。
(朝日新聞)