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磯自慢酒造さんへ
3月21日金曜日 晴れ △

 午前9時10分の「ひかり」にて焼津の磯自慢酒造さんに向う。
今回はお客さまのTさんの関係。連休の初日という事もあり東京駅は大混雑。
10時12分静岡着。東海道線に乗り換えて焼津に10時半ごろ着き駅よりタクシーで磯自慢酒造さんまで、800円弱。
社長宅の裏にある蔵に直接伺うと、長谷川酒店さんより造りの時期に蔵人として入っている山田さんが、他の蔵人の方と酒袋を洗っていました。山田さんも磯自慢さんに蔵人として来るようになって、早七期めの造りです。将来は日本でただ1人の、酒屋兼杜氏になっているかもしれません。
隅々まで、思いきった設備投資をして、立派な醸造設備を備えた蔵元さんですが、毎年のように独自に工夫、こだわった新しい設備が増えています。今年は酒袋を洗うために、低温から90度までの高温まで自由に洗浄水をコンピューター制御できる特注の機械を導入。(なんと、いい国産車が買えるお値段だそうです。)
 こういったところにも、現状に満足せずにすこしでも高品質の酒を造りたいと、追求していく寺岡社長の酒造りに取り組む姿勢がよく現れているとおもいます。いくら旨い酒ができても、一回だけの偶然の産物ではだめなのです。安定して旨い酒が造れなければ、いい蔵元さんではないと思います。磯自慢の寺岡社長は、毎年旨い酒を造り続けるという安定した製造技術の確立の為に、この規模の蔵元さんとしては桁違いの設備投資を惜しみなくしています。
 最新式の洗浄機ですが、細心の注意をはらって、酒袋は何回も洗浄をくり返すそうです。大変ですが、今まで人がすべてやっていた時に比べて楽になりましたと多田杜氏が話してくださいました。
 車でこちらに向ったTさん達は、高速道路の渋滞に巻き込まれ結局2時間以上予定より余計に時間がかかったそうです。その間に寺岡社長に寿司をごちそうになりながら、いろいろバカッ話し。
 Tさんたちが到着後、純米大吟醸35%、40%(山田錦、愛山)、大吟醸を2種類、純米吟醸などなど豪勢に利き酒させていただき、そのあといろいろあり夕方おいとま。


寺岡社長(右)多田杜氏(左)

真面目にやってる山田さん(左)

完全に空調されたスペースでの仕込みが、あの磯自慢の安定した酒を造る。
(造りの今の時期は6度、仕込みを終えて、酒を保存する場合はマイナス8度にて保管。ただし、基本的には少しでも早く瓶に入れて低温保管熟成)

まるでエキストラバージンオイルのような濾過前の今年の磯自慢35%中取り。(最高の山田錦だからこの美しい色がでるのだそうです。)ただし、この美しい色は濾過するまでの短い時間です。


七時過ぎに東京着。店にていろいろ雑用。Mさんから電話あり。先日のBBグラーツさんが、「美丈夫うすにごり」「美丈夫夢許」をイタリアに持って帰りたいということだそうで、取りによる。その後李さんと飯。

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